出典:田崎真也ワインサロン
ワイン好きもそうでない方も多くの方がこの方を知っているかと思います。そう、今回は・・・
ソムリエ 田崎真也 氏
を紹介したいと思います。ソムリエだけでなく、数多くの本の執筆、ワインサロンの経営、最近では俳優としてもマルチに活躍する田崎氏。私もブラックペアンに出てきた時はビックリしました(笑)。それでは、今回はソムリエとしての歴史を中心に紹介していきたいと思います。
目次
世界のソムリエ”田崎眞也”氏とは?(ブラックペアン)
生まれからソムリエを目指すまで
田崎氏は神奈川県で東京都渋谷区に生まれるも、間もなくして神奈川県相模原市へ引っ越しします。その後、学生時代に銀座にあるローマイヤで働くのですが、この時にワインの世界にのめり込み、ソムリエを目指すこととなります。そして、渡仏するのですがこの時19才。。。。すごい判断ですね!(ってか未成年かいってツッコミはなしで(笑))
フランスに到着すると、シャンゼリゼやエッフェル塔には目もくれずバスとメトロを乗り継いでリヨン駅にたどり着き旅行会話集で覚えたたどたどしいフランス語でディジョン行きの切符を購入しメトロに乗り込みます。このディジョン市こそ、フランスワインのなかでもとくに品質の高さを認められているブルゴーニュ地方の中心、コート・ドール県の県庁所在地にあたる街なのです。ボルドーやブルゴーニュなどのフランスの産地を中心にヨーロッパ中を周ります。この頃は、安いバイト代の中からコツコツ貯めたお金で2ヶ月に1回くらいの割りで、いわゆるビストロと呼ばれる手頃な価格のレストランに食事に行くのが当時の唯一の楽しみだったそうです。
帰国を挟みながらパリのアカデミー・デュ・ワイン(ソムリエ・コース)を日本人で初めて卒業します。
数々のコンクールで優勝、そして世界の頂点へ
帰国後は、数々のソムリエコンクールで優勝を飾ります。1983年には、「第3回全国ソムリエ最高技術章コンクール」で優勝し日本のトップに立ちました!この時25才。周囲が変わったと田崎氏は語ります。この経験が世界のトップに押し上げます。
次に目指したのが世界のトップ。ストイックなトレーニングの日々を過ごしますが、予選での幾度も落選、まさかの準決勝での敗戦などなかなか結果が出ません。ここで支えになったのが、国内大会で結果が出れば周囲や環境が大きく変わった経験をしたことといいます。そのシーンを浮かべ頑張ったそうです。そして、結果が出なければソムリエを辞める決意で臨んだ「第8回世界最優秀ソムリエコンクール」で見事優勝!頂点を目指して11年。田崎氏も37才になっていました。
今までフランス人以外に優勝者はいませんでした。さらに参加国で一番ワインの消費量が少ない後進国の日本人が優勝・・・。日本だけでなく世界に衝撃を与えた優勝でした!
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料理の鉄人にも出演!環境が大きく変わる!
そこから田崎氏の世界が変わります。
日本人の優勝・・・世界中のワイン関係者から一目置かれる存在となり、数々のメディアにも引っ張りだこになりました。その頃、日本でもワインブームなこともあり氏は日本のメディアにも登場します。その中で有名なものでいうとプロの料理人の対決番組「料理の鉄人」で、田崎氏はワインに合った料理を創作することも得意なことが判明。なんとプロに勝ってしまいます(笑)。
発信者としてのスタンスも変りました。これまでは、生産者から情報をもらいフランスで育まれたワインと料理の食文化を日本に伝える役割だったのが、日本の食文化のあり方を世界に伝えることが求められるようになり、自ら新しい文化を発信する立場になりました。その中で、高級フランス料理店に拠点を置くのではなく、日本ならではの「居酒屋」から情報発信をしていくべきだと考え、自ら居酒屋をオープンします。「おしんこやめざしをつまみながらワインを」というスタンスに決めました。実際の店舗の運営だけでなく、日本の食卓でワインを提案していく本を毎年6~7冊は書くようになります。
ワイン界の重役に就任。様々な栄誉賞の受賞も
世界一に輝いた後、数々の賞と役職を歴任します。
1996年 都民文化栄誉賞 受賞
2005年 日本ソムリエ協会、副会長に就任
2006年 平成18年度東京都優秀技能者(東京マイスター)知事賞
2008年 平成20年度 卓越した技能者(現代の名工)受章
その後2010年には国際ソムリエ協会(ASI)会長にヨーロッパ人以外で初めて就任した小飼一至氏に続き、日本人2人目のASI会長に就任します。
さらに2011年、53歳の時に黄綬褒章を受章ました。受賞当時「職業に対して頂いた賞であるのでソムリエという職業を今後確率する活動を続けていきたい」と語っています。これはとても栄誉のある勲章で天皇陛下の名において徽章と共に授与されます。
さらに、2016年には日本ソムリエ協会会長に就任します。
このように田崎氏は、日本だけでなく世界の中でもワイン(ソムリエ)界の重要な役割を担ってます。
その他(小ネタ・人柄など)
・大の釣り好き。一度ソムリエに専念するために辞めるも40才頃から再度ハマり釣り番組に出演することも。
・レモンサワーが大のお気に入り。家には大量にストックしてある。
・自宅のワインセラーには大量のワインがあり、総額は1,500万以上とテレビでは語っているが、本人も正確な数値は把握していない。
・ワインレストランやワインサロンも経営。ワイン雑誌ヴィノテーク代表取締役社長にも就任。
・居酒屋好き。和食が好きでなか卯が大好き。
・仕事中はカレーを食べないようにしている。
・ワインだけでなく、日本酒、焼酎やコーヒーの知識も豊富。
・一般的な人はワインを表現する際に左脳(味覚など)が働くが、田崎氏は右脳(文章力など)が活発に働いている。
・2018年 TBSドラマ「ブラックペアン」にて俳優デビュー。「還暦を迎えた年に思いもよらなかった緊張感を味わえました。出演者の皆さん、監督、スタッフの方々のプロフェッショナリズムに感動しました」とコメント。
略歴
1958年 東京で生まれる
神奈川県相模原市立大野南中学校卒業
幾徳工業高等専門学校(現、神奈川工科大学)で電子科に所属。その後中退
銀座のレストラン「ローマイヤ」勤務中にソムリエへの道を志す。
1977年 初めての渡仏。以降も渡仏を繰り返し、パリのアカデミー・デュ・ワイン(ソムリエ・コース)を日本人で初めて卒業。
1980年 帰国
1983年 全国ソムリエ最高技術章コンクールに優勝
1995年 第8回世界最優秀ソムリエコンクール優勝
1996年 都民文化栄誉賞 受賞
1998年 テレビ番組料理の鉄人でイタリアンの鉄人神戸勝彦に勝利
1999年 1999年度フランス農事功労賞シュヴァリエ受章 フランス・ボルドー市よりメダル受章
2000年 NTTドコモiモード「田崎真也のワイン官」開設
2005年 日本ソムリエ協会、副会長に就任
2006年 平成18年度東京都優秀技能者(東京マイスター)知事賞
2008年 平成20年度 卓越した技能者(現代の名工)受章
2010年 国際ソムリエ協会(ASI)の会長に就任
2011年 23年度春の褒章 黄綬褒章 受章
2016年 日本ソムリエ協会会長就任
まとめ
いかがでしたか?田崎氏がいかに日本のワイン界にとって重要な役割を担っていたかがわかったいただけたかと思います。またソムリエはあくまでも「職業」であって、意外と居酒屋やレモンサワーが好きな面は庶民的な感じがして距離が縮まった気がしますね!