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日・EU EPAってワインにどんな影響あるの?

最近、ニュースで日本とEUのEPA交渉が話題となっています。でも、一体・・・

ワインにとってどういう影響あるの?

いまいちわかりませんよね?今回は、その影響について調べてみました!

(7月7日:文末に追記(交渉がまとまりました!))

日・EU EPAってワインにどんな影響あるの?

そもそもEPAって??

まずEPAについてですが、日本語だと経済連携協定(Economic Partnership Agreement)といいます。
ある国から違う国にモノを輸出する時には、関税というものを輸出する人が輸入国側に支払う必要があります。この関税を削減あるいは撤廃して自由にモノが行き交うよう、国や地域間で決める条約のことを言います。
ワインに限ったことではありませんが、この関税によって国内の産業を守っています。これは日本に限ったことではなく世界中で同じように関税で自国の産業を守っています。

また、関税だけでなく、サービス・投資・電子商取引などのさまざまな経済領域での連携強化などをも含めた条約です。

日本のワインの関税って?

日本のワインは通常、

①輸入価格の15%
②1リットルあたり125円

①、②のうち低い方の関税をかけています。

例えば、

1リットル1,000円のワインをフランスから輸入した場合、
①150円 ②125円
となり、②の方が安いの125円が適用されます。

ざっくりいうと、750mlのワインに100円の関税がかかっていると考えればいいと思います。

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今まで締結したEPAってどういう交渉内容だったの?

では、今までの主な既決EPA交渉のワインの内容を見てみましょう!
※2017年6月の内容

日・チリEPA(2007年発行)
2.3% または 1リットル125円 の安い方の関税
2019年4月に関税撤廃

日・豪EPA(2015年発行)
7.5%
2021年4月に関税撤廃

TPP(未発行)
発効8年目に関税撤廃

今までの交渉内容をみていると、即時撤廃するのではなく段階的に関税を下げていき、◯年目に関税が撤廃されるような内容で締結しているようです。
チリや豪州は関税が削減されたことにより、日本へのワインの輸入を増やしています。以前、ワインの輸入量のランキングを紹介しましたが、ここ数年チリが日本の輸入ワインのトップを走っています。これは、EPA交渉を結んだことが大きく影響しているといえます。

では、日・EU EPAの交渉内容は?

現在、交渉真っ只中のため報道の内容でしか語ることができませんが、各社の報道状況をまとめると・・・・

TPP同様、段階的に関税を削減し、数年後に関税撤廃

ということになります。EU側としては、即時撤廃を求めていることは容易に想像できますが、チーズなどの乳製品も関税撤廃を求めているでしょうから、日本としては乳製品を守るために、ワインを差し出した形ということでしょうか。
また、「数年後」というのがキモで、EU側はライバルのチリと同様に2019年の4月関税撤廃を目指して交渉してくるでしょう。真相はわかりませんが、この部分はまだ交渉中と報道されてます。

どういう影響が考えられるか?

ワインの産地である、フランス、イタリア、スペインなどのワインが、1本100円安く輸入されるわけですから、まず心配なのは日本ワインへの影響です。近年、日本ワインは凄まじい成長を遂げているのですが、これが妨げられる可能性が考えられます。これにより日本のワイナリーが潰れるようなことがあれば、日本ワインファン、日本の産業衰退、農地の確保(食料安保)等の色々なマイナス要因があります。
ただ、メリットもあります。消費者目線で言えば、ボルドーやブルゴーニュのワインが安く飲めるというメリットもあります。

実際、どうでしょうね。個人的には、日本のワイナリーにそこまで影響がないのかなと思ってます。日本産と海外産はある程度棲み分けされており、国産の消費量は今までどおりで、チリ産や豪州ワインのシェアをEU産が奪う構図になるんじゃないのかなと思ってます。まぁ、今後TPPもどうなるかわからないので、引き続き動向を伺っていきたいと思います。

まとめ

いかがでしたか?現在、チリの安いワインが入ってきていますが、日本のワインは伸びています。日本ワインのファンとしては、ジャパンワインにこれからも頑張って欲しいと思っていますし、海外のものとは違う価値(物語や土地の特有の強み)を付加し、技術力も伸ばしていけば海外とも戦っていけると個人的には思っています。日本のワイナリーさんには、海外のワイナリーと切磋琢磨し、さらにいいワインを作りを期待したいですね!

大枠合意!(7月7日追加)

とうとうEUとの間で合意しました。ワインの交渉結果は・・・

関税の即時撤廃

攻められましたね・・・。まぁ、私達消費者にとってはフランスやイタリアのワインを安く飲めることになるのでありがたいことです!

また、日本だけでなく双方の関税の即時撤廃なので、EU側の関税も撤廃になります。このことによって、日本のワイナリーにとってはEUに輸出しやすい環境にはなりました。これを契機に日本のワイナリーには、是非EUのワイナリーと切磋琢磨してより良いワインを作ってほしいところですね!

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